» 「事業・会社を引継ぐために」

M&Aによる事業や企業の買収について、最終契約が締結されたからと言って、それでM&Aが終わるわけではありません。

M&Aは二つの会社が一つになることですから、異なった企業文化や社風が存在することになります。

しかしながらこれらを融合させていかなくては、一つになったとは言えず、同じ目標に向かって努力することもできません。もちろんシナジー効果も得ることはできません。

M&A後の引き継ぎでは、どんなことが重要なのかを整理しました。

引継ぎ

引継ぎ期間

M&A後の業務の引継ぎは、一般的には3カ月から1年ほどの間に行なわれることがほとんどですが、経営者が独自のノウハウや技術などを持っている場合には、顧問や相談役などの地位で一定期間、関与してもらうケースもあります。

ただしあくまでも主導は買収企業であり、元経営者が関与し続けることで命令系統が二つ存在してしまうような事態になると、従業員全体の混乱を招くだけでなく派閥争いにもなりかねません。

そうなってしまうと事業そのものへの影響も大きくなるため、注意が必要です。

・挨拶回り

M&Aの実施は、全ての取引先に公表した段階で、封書で知らせるのが一般的です。

しかしながら重要取引先の場合は、M&Aの契約前に了解をもらうケースも多くあり、公表に際しては、売り手企業の両経営者が揃って挨拶に出向くなどの方法がとられます。

・実務の引継ぎ

元経営者からの実務引き継ぎはこの期間中に行ないますが、期間を終えてから、どうしても

相談しなければならないことも生じてきます。

その場合、相手が会社を手放し、安堵している心情も汲む必要があり、当然と言わんばかりの態度ではスムーズにいかなくなることも理解しておくべきです。

・社内体制の整理

二つの異なった会社が一つになるため、それまでの勤務体制や指揮命令系統などの社内体制も整えていかねばなりません。

基本的には買収企業の主導の下で行われますが、事業内容によっては、柔軟な姿勢が必要な場合もあります。

懇親会など

・懇親会など

社風の違う会社同士が一つになるためには、双方への理解が必要になります。

特に譲渡企業の従業員が疎外感を感じてしまうと、二社の融和が進まないだけか、事業そのものにも影響してきます。

これではM&Aの効果は期待できなくなります。

少しでも融和を進める意味でも、懇親会などを催し、従業員同士の隔たりを無くしていくことが必要です。