» 2017年新規株式上場を占う

2017年1月20日

酉年はどうなる?

2017年も始まり、1月もあっという間に過ぎようとしております。証券業界では、酉年は、「申酉さわぐ」ともいわれており、申年と酉年は、株価の上下が激しく値動きが荒い年になるといわれております。この1か月くらいをみても、トランプ氏の動向によって、株価や為替が動いてます。今年1年の株価が上にいくのか下にいくのかこれは、「神のみぞ知る」世界なのだと思います。

さて、新規株式上場の世界はどうかというと、2017年を占ううえで、まずは、2016年度を振り返る必要があります。

2016年を振り返る

2016年の新規上場数は、83社でした。これは、2015年が、92社であったので、約10%減ということでした。2011年36社、2012年46社、2013年54社、2015年92社と震災以降

もっというと2009年のリーマンショック以降(2009年が19社 2010年22社)6年連続で増え続けた新規株式上場が減少に転じた年でありました。2017年は、どのようになるでしょうか。私の予想であると、今年も大きな経済ショックなどがなければ、80社から100社程度が新規株式上場するのではないかと考えております。現に、1月の新規株式上場承認が、ジャスダック市場にて2社(安江工務店、日宣)と新規株式上場承認が出ております。一般的に1月の株式上場承認は少ないといわれておりますので、この時期に2社上場承認が出ているということは、まずまずのスタートをきっているともいえます。

 

 主幹事証券ランキング

それでは、次に2016年度の主幹事証券ランキングをみていきたいと思います。前回の株式上場に関するコラムに記載の通り、新規株式上場するためには、まずは、証券会社の公開引受部が株式上場に関するコンサルティングが運用状況などを上場企業レベルに引き上げる支援をして、その後、その証券会社の審査部の審査を受ける必要があります。(公開引受部と審査部は、完全にファイヤーウォールされています。)さてその主幹事証券会社はどこかが一番多かったのでしょうか。

 

1位 野村證券 (18社)

1位 みずほ証券(18社)

3位 大和証券(15社)

4位 SBI証券(13社)

5位 SMBC日興証券(12位)

6位 東海東京証券(5社)

7位 いちよし証券(1社)

8位 SMBCフレンド証券(1社)

 

という結果でした。毎年、野村證券が1位を取ることが多いのですが、今回みずほ証券がだいぶ頑張ったという結果だったと思います。

主幹事証券を選択する際には、新規上場数が多いところを選べばよいという単純なことでもありません。やはり、多くの社数をやっている証券会社はそれだけ、公開引受部にてうけもっている企業数も多いものであります。その中から、証券会社にて選別・選抜されて審査部に回されます。つまり競争率も高いと考えることが出来ます。だからといって経験のない

証券会社であるとやはり、新規株式上場までもっていくことは難しいと思われます。自社が新規株式上場を目指して、主幹事証券会社を決定する際には、まずは主幹事経験上位の証券会社に全て会って、決定することが望ましいと思われます。

 2016年上場承認後の取り消しされた企業

2016年に2社が上場承認後に取り消しされております。

オークネット 「最近の株式市場の動向等諸般の情勢を勘案し、中止することを決議し、東京証券取引所への上場を延期いたしました」

ZMP、情報の流出がありそれを受け「当社といたしましては、この事実を厳粛に受け止め、改めて情報セキュリティ体制の見直し・強化及び従業員教育の徹底等を図り、強固な情報セキュリティ体制を構築したうえで、上場に向けた手続きを再開する必要があると判断し、また、当該整備には時間を要するものと判断したことから、本日開催の当社取締役会にて、新株式発行及び株式売出しの中止と、上場手続きの延期を決議した次第です。」

とあります。

 

オークネットの上場中止の真相はわかりかねますが、ZMPは、情報の流出ということで上場延期となってます。このような、不祥事などがあると、今後の証券会社の審査は、厳しくなってきます。特に、情報管理、顧客管理などについては今後かなり審査が厳しくなることが予想できます。

 

 結び

さて、このように2016年を振り返ってきましたが、冒頭にふれたように今年は「酉年」

非常に景気が上下に動くような、1年になるのでしょうか。

株式上場についてご検討の方はこちらもご確認ください。

 

我々の本業である、M&A業界においても、色々と動く予感がしております。その中でも、

「お客様ファースト」で業務を行ってまいります。

 

執筆者:インクグロウ株式会社 取締役 (中小企業診断士) 照井 久雄

 

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