» Case5 事業の継続問題をM&Aで解決

「事業を続けられない理由が業績悪化でないなら、有利な条件で譲渡できる可能性がある」

本当は事業を続けたいと思っていても、家庭内の事情でどうしても事業経営を続けられなくなってしまうケースもあります。
特に中小企業の場合は経営者が会社そのものであり、経営者が仕事をできなくなると組織として機能しなくなる場合があります。

例えばある洋菓子チェーン店の場合です。
経営者は洋菓子造りに長年心血を注いできて、今では3店舗を経営するまでになりました。
製造は全て経営者の指示のもとで行われており、地元での人気店として、わざわざ遠方から買い求めに来る人までいました。
経理は全て奥さまが担当しており、夫婦二人三脚で会社をここまで大きくされてきました。
ところがある日、奥さまが事故にあわれ、回復しても介護が必要な状態になってしまいました。
経営者である旦那様は当初、お店と介護の両方をこなしていましたが、やはり体力的にも厳しく、このままの状態では無理があると判断しました。
かといって、介護を人に任せることもできず、廃業してしまうと何人も抱えている従業員の雇用を守ることができなくなります。
悩んだ末、会社を譲渡することを決意されました。

買い取ったのは同じ地域でパン店を数店舗経営している方で、パンだけではなく、洋菓子部門にも事業を拡大していきたいと考えていたところだったそうです。
洋菓子部門に拡大していきたくとも、洋菓子を製造する技術や設備、それに人材も無かったため、交渉も非常に友好的に進んだそうです。

元経営者の洋菓子店ブランド名と従業員はそのまま残りました。
また、アドバイザーとして時々来てもらって新製品の開発などにも関わって欲しいと言われたため、介護の合間に働いています。
もちろん創業者利益も充分に受け取れたため、介護にも安心して専念できています。
このように事業そのものに問題は無く、業績も好調であれば、より有利な条件で譲渡することができます。
もちろん従業員の雇用も守ることができます。

家庭内の事情などで事業が続けられなくなった場合、廃業を考えるのではなく、まずM&Aによる譲渡ができないかを考えるべきではないでしょうか。

関連コラム