» Case4 新規事業開始のための資金作りをM&Aで実現

「新しい事業を興す資金作りのため、会社もしくは特定の事業だけを売却することも可能」

事業を運営する経営者として新たな業態に可能性を見出すことは、大きな目標を見つけたのと同じことであり、その目標を実現させたいと考えることは当然でしょう。
また経営者としての自身の可能性に賭けてみたいと考える人も増えてきています。
しかしながら、新たな事業を興すには資金が必要になります。
そんな場合、どのように資金を作っていけば良いのでしょう。

あるIT関連企業経営者の例をご紹介しましょう。
この経営者は大学を卒業して間もなく旅行関連サイトを立ち上げ、その運営会社を設立しました。
その後サイトを軌道に乗せると、次々とIT関連会社を展開していきました。
そしてある分野に特化したSNSに可能性を見出したため、新たな会社を設立するための資金として、旅行関連サイト運営会社を大手IT関連企業に売却しました。
その資金でSNS運営会社を設立しましたが、上手く展開できずに撤退してしまいました。
現在は、二番目に設立したIT関連会社で別事業を軌道に乗せるために尽力している最中です。

この経営者は事業を軌道に乗せると売却し、また新たな事業を興していくシリアルアントレプナーと呼ばれる人に分類されますが、次々と会社を設立するのではなくても、この手法は新しい事業を興すための資金作りにM&Aを効果的に活用している実例と言えます。

この例で注目すべきは、設立した会社全てを一度に売却しているのではないということです。
つまり売却する会社とは別会社をリスク回避のために残している点です。
このリスク回避方法は、例えばある経営者が、業態の異なる別事業を手掛けるための資金が必要だと考えた時に応用できます。
会社を全てM&Aで売却すればそれなりの金額を手にすることができますが、新たな事業には当然ながらリスクがあります。
そのリスクを回避するために、会社全体を売却するのではなく、特定の事業部門だけを売却することで万が一に備えながら事業資金を作ることができるのです。
もちろん充分な勝算があり、大きな事業資金が欲しい場合にはこの限りではありません。

このようにM&Aを上手く活用すれば、リスクを回避しながらも新たな事業資金を得ることだけでなく、リスクはあるものの、さらに大きな事業資金を得ることができるのです。