» 中期経営計画 現状分析~競争戦略

2017年2月6日

中期経営計画策定で重要なことは、自社が現状どの位置にいるのかという現状分析をすることが大切です。その為に、前回本コラムで記載したように、SWOT分析などして、自社の強み・弱みを外部要因と内部要因から整理していくことが重要となります。また、マーケティングの視点として、3C分析やファイブフォースモデル分析をするということも有効であります。それぞれ、どのようなフレームワークなのか記載していきます。

中期経営計画の作り方 ~会社を成長させられる経営計画とは~

3C分析

3C分析では、プレイヤーを市場(顧客:Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)と3つの視点から分析します。

3C分析では、顧客・競合・自社から見た自身の立ち位置を明確にして、そこから、KFS(成功要因)を導くことを目的として行います。

Customer・・・市場や顧客の視点から分析を行います。重要なことは、マクロ的な視点とミクロ的な視点両方から分析することが大切です。

例えば、マクロ的な視点でいくと、人口動向、経済環境、為替の変動、国際情勢など大きな視点から分析をしていきます。

そこでよく使われる視点は、PEST分析といわれます。

PEST分析とは、以下のそれぞれの頭文字をとってその視点で分析するものです。

・政治的(Politics)・・・規制など市場のルールを変化させるもの
・経済的(Economy)・・・景気や経済成長など価値連鎖に影響を与えるもの
・社会的(society)・・・人口動態など需要と供給に影響を与えるもの
・技術的(Technology)・・・ITやAIなどの技術的な進歩により影響を与えるもの

ミクロ的な視点は、自社が属する業界の動向や構造の変化などから自社に与える影響を分析します。

Competitor・・・これは、文字通り自社の事業の競合の分析となります。大切なことは競合企業が行っている結果とプロセスに注目することです。何故あの競合企業は、我々と比較し、営業利益率が2倍高いのかという結果に対して、その企業が行っている活動を明確にしていくことです。

視点としては、バリューチェーン毎に競合を分析すると、自社の取りうる戦略が明確になりやすいと考えられれます。

バリューチェーンとは、購買物流、製造、出荷物流、販売、マーケティング、サービスなどに分けて分析し、それを構成する、人事、技術開発、調達活動などについてまでも分析していくとより深く分析が出来てきます。その中で、自社が取りうる戦略は何かということを明確にしてまいります。

Company・・・これは、自社の分析となります。自社分析については、Customer、Competitorそれぞれの分析から、自社の戦略を導きだしていきます。

ここでも、自社のバリューチェーン毎の強みと弱みを分析していくことで整理がより進んできます。そこで、自社の状況を適格に把握し、そこから、取るべき戦略を考えていきます。

 

3C分析の際に一緒に分析したほうが良い視点 競争戦略について

競争戦略とは、マイケルポーターの「ファイブフォースモデル」「3つの基本戦略」が有名です。

 

ファイブフォースモデルとは、

5つの競争要因から自社が取るべき防衛と攻撃を分析するという手法です。

 

5つの競争要因

(1)新規参入の脅威・・・文字通り、新規に参入してくる企業

(2)代替品の脅威・・・代替品によって自社の商品のポジションを奪われないか。例えばスマフォの普及によって

ゲーム機や携帯音楽プレイヤー、デジタルカメラの市場などが置き換わったことなどは顕著です。

(3)供給業者の交渉力・・・供給業者とのパワーバランスで自社のポジションが変わってきます。例えば、1社から特別な

部品を供給してもらい、それにより商品を提供しているとすると、供給業者の交渉力が強いことになります。仮にその業者が

部品を提供しないとなるとそもそも、事業が成立しなくなる可能性もあり、また価格についても供給業者に依存していくこととなってしまいます。そのようなことを避けるためにも、多くの供給業者との関係構築するなど選択肢をもっておくことが重要です。

 

(4)買い手の交渉力・・・買い手の交渉力が強いと、価格を下げざるえないなどとなります。つまり、買い手が自社の商品以外で選択肢を多数もっている場合、買い手の交渉力が強くなり、自社としては不利なポジションを取らざるえません。このようなことを避けるためには、買い手が浮気できな状況を作ったり、ブランド力を向上させる戦略などが必要となります。

(5)競業企業との競争・・・競合企業がない市場などはほぼ皆無であります。そのような意味で、競合企業を細かく分析してその企業が取りうる戦略は何か、その上で自社がどのような戦略をとるかということを決めなければなりません。

 

このファイブフォースに3つの基本戦略を検討していきます。

3つの基本戦略とは

(1)コストリーダシップ戦略(価格戦略)

(2)差別化戦略(付加価値戦略)

(3)集中戦略(差別化集中戦略・コスト集中戦略)

 

です。 多くの中小企業が取るべきは、差別化集中戦略といわれています。これは、ニッチ市場に対して差別化した商品にて一点集中で勝負していく戦略であります。

これは、大手企業とコストリーダーシップ戦略などで対抗しても、勝ち目が低いからであります。

是非自社の中期経営計画を策定する際にいかに「競争戦略」を考えるかという視点を入れるようにしたら

よいと思います。

執筆者 インクグロウ株式会社 取締役 中小企業診断士 照井 久雄

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