ビジライフ

2017.1.25

中期経営計画の策定を支える様々なフレームワーク

中期経営計画の策定を支えるフレームワーク

中期経営計画には必ず戦略を検討するパートがあります。戦略とは簡単に言えば「誰に何をどのように売るのか?」を決めることです。例えば「誰に」を考えるときに、頭の中で漠然と「誰に売ろう・・・」と考えてもよい答えは出てきません。適切なフレームワークを活用することで、考え方が整理され、根拠に富んだ内容となり、それの実現性が高まるのはもとより、他者に開示した際の説得力などが大きく変わってきます。

今回は戦略を考える上でのフレームワークをいくつかご紹介します。

中期経営計画の作り方 ~会社を成長させられる経営計画とは~

・SWOT分析

定番中の定番ですが、SWOT分析は会社と、会社が属する環境の関連性を一目で見ることができるので、頭の中ではだいたい同じようなことを考えていると思いますが、そこで見落としていることに気づかせてくれるツールだと思います。

強み、弱み、機械、驚異それぞれの、英単語頭文字をとってSWOT分析、と言います。強みは自社の強みを考えます。例えば弊社インクグロウであれば、全国約120の金融機関と業務提携している、ということは強みだと言えます。弱みは逆に自社の弱みを考えます。同様に弊社で考えますと、社員数が20名強のまだ小さいベンチャー企業なため、労働力的にやれることに限りが出てしまいます。次に外部環境について考えます。機会とは、自分が属している市場について、今後自社にとって有利となるであろうことを考えます。例えば、弊社のM&A仲介事業にとって、経営者高齢化していることや、今後一斉にリタイアしていくであろうと想定されていることは、機会となります。脅威は逆に自社にとって不利となるであろうことを考えます。例えば弊社では補助金申請の支援も行っておりますが、国の方針として今後補助金の予算を減らされるということになれば、それは脅威となります。このように強み・弱み・機械・脅威を4つの象限にそれぞれ考えられるだけ書き込みます。そして、以下の4つの質問の答えを考えます。

  • 機会を掴むために、活きる自社の強みは何だろうか?
  • 脅威を克服することのできる自社の強みは何だろうか?
  • 機会を掴むために、克服すべき自社の弱みは何だろうか?
  • 脅威と弱みが相まって考えうるリスクを回避する方法は何だろうか?

基本的には、1番の強みを生かして機会を掴む、という考え方が最も重要で、主にそれに気づくためのフレームワークと理解してよいと思います。一方で、2~3番も併せて検討することで、気づけなかったことに気付くことができるかもしれません。

・PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)

PPMにおいては、自社が属する市場の成長性と、その市場における自社のシェアの関係性を分析することで、自社の経営資源を投下すべき分野を検討します。

自社で展開している事業を上記の4象限にそれぞれ入力します。以下のようなイメージです。

各象限の意味を説明します。事業①は市場成長性がとても高いのですが、まだシェアをほとんど獲得できておらず、あまり収益貢献をしていません。シェアを獲得できれば大変な高収益になる可能性が高いため、積極的な投資が必要となります(投資が必要なため「問題児」といいます)。次に市場成長性が高くかつシェアも大きい事業②は「花形」といいます。既に高収益であり会社への貢献度も大きいですが、シェアの更なる拡大・維持のために、ここも一定の投資が必要となります。市場成長性が落ちてしまった市場シェアの大きい事業を「金のなる木」といいます。既に市場は縮小傾向にあるため、投資の効果が薄くなっており、一方でシェアは大きいため依然として収益貢献度の高い事業で、安定した状態と言えます。最後に市場成長性も低く、シェアの少ない市場を「負け犬」といい、撤退を検討する必要があります。

成長し続ける市場というのは基本的にはありませんので、問題児への投資が実って花形に成長したとしても、いずれは金のなる木になり、市場の縮小とともに会社への収益貢献は小さくなります。ですから、PPMにおいては、花形と金のなる木がたくさんあればいいということではなく、問題児、すなわち成長の期待度が高い市場への投資を積極的に行い、現状の花形事業や金のなる木事業が稼がなくなったときのために、次の稼ぎ頭となる事業を育てておきましょう、ということになります。

執筆者:インクグロウ株式会社 中原