ビジライフ

2020.2.13

「人口減少時代」M&Aでどう生き残りをかけるか。

インクグロウの照井です。先週、久しぶりにセミナーを行ってきました。これは、富山銀行ビジネスクラブ様の主催で、「ある日突然40億円の借金を背負うーそれでも人生はなんとかなる。」の著者であるユサワフードサービスの湯澤社長と一緒にセミナーをさせていただきました。
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そこで、私が話した内容の一部をご紹介させていただければと思います。

まず、最近の弊社で行った事例の中から経営者が求めた共通している点ということを
説明させていただきました。それは、以下の3点でありました。

👉市場が縮小する中での生き残りと成長戦略
👉従業員が変わらずに活き活きと安心して働ける環境
👉経営者自身も変わらずに経営に携わるか、事業を一部残して経営者を続ける

これを一つずつ紐解いていきます。

①市場が縮小する中での生き残りと成長戦略
日本の市場は、どの業界も縮小します。これは、人口動態的に明らかであります。日本の人口は、2015年に1億2709万人であったが、2040年には、1億1092万人2053年には、1億人を割って9924万人にさらに、2065年には8808万人になるものと推計されています。
つまり、わずか45年後には、日本の人口は、約3割減ってしまうという推計なのです。特に少子高齢化といわれてますが、生産年齢人口(15歳~64歳)の人口でみてくると、2015年は7728万人が2029年に7000万人、2040年6000万人、2056年5000万人を割り2065年には4529万人となっていきます。つまり、45年後には40%を超える生産人口が減少することになります。
一方で老年(65歳以上)の人口の推移をみていきたいと思います。
2015年3387万人が2020年には3619万人、2030年は3716万人、2042年には3935万人でピークを迎えます。私もまさに、この世代であるが、いわゆる第二次ベビーブーム世代が老年に入りピークを迎えてくるのであります。老年の人口割合でみると、2015年26.6%であった状態から2036年33.3%(3人に1人)になり、2065年には、35.6%(2.8人に1人)が老年となります。
企業とは、「環境適応業」であるといわれますが、これからの厳しい環境の中でどのように生き残っていくべきかという「生き残り戦略」を考える必要があるのです。例えば、今65歳で30歳の息子に事業を承継しようと考えたときにこのような将来厳しい環境の中でどのように生き残っていくのかというかを準備して承継する必要が出てきます。なかなか自力でその準備をしていくことは大変です。その際の一つの戦略として「M&A戦略」が選ばれているのです。例えば、自力では海外にいけない企業がすでに海外展開している企業と組んだり、すでに市場のシェアをもっている企業と一緒になることにより、生き残りをかけるということです。この人口動態を見てもらえば、「大淘汰時代」が来るのは明らかであります。ただし「大淘汰」が終わったあとは、一定の市場規模をシェアするある意味安定した経営が出来る状態になるのではないかと考えております。今どう生き残りをかけるか、次世代にどう事業を残すのか、このために「M&A」を活用しているのです。

②従業員が変わらずに活き活きと安心して働ける環境
これも①につながる話しではあるのですが、厳しい市場環境の中で、従業員を守っていかなければなりません。また、自身が育ててきた企業についてきてもらった従業員がM&Aによって不幸にしたくないという想いがあります。このようなことにしないためにも、買収側に対しては従業員が変わらずに活き活きと安心して働ける環境を求めます。ただし、この心配は杞憂に終わることが多いです。というのも、買収側にとっても人材は重要であり、むしろ人材が欲しいからM&Aするということもあるのです。既述のとおり、生産人口はどんどん減っていく中で、人材は貴重な財産であります。人材が活き活きと働ける環境を維持するということは、買収側にとっても非常に重要な事項であるからです。

③経営者自身も変わらずに経営に携わるか、事業を一部残して経営者を続ける
上記のような厳しい環境の中で、事業を守っていくためにも環境適応していかないといけないということは、わかるが、経営者個人も「今後の生活の糧」や「やりがい」がなければ生きていけません。一つは、今の会社に残り、企業の生き残り戦略の旗振りをするという選択肢もありますし、ここは承継し、自身は、事業の一部のみを残しその経営にあたるということも出来ます。

「事業承継=引退」と考える経営者も多くいますが、必ずしもそうではなく経営を続けるという選択肢をとる経営者が多くいます。このあたりは、自身の今後のライフプランによってきますが、そのライフプランに合わせてM&Aの手法を変化させればよいだけであります。

まとめ
「人口減少時代」「大淘汰時代」をどのように生き残りをかけていくかということは、全産業にとって大きな課題であります。場合によっては、大手も生き残れない環境にある中で中堅中小企業がどのように生き残るかということについて、しっかりと考えるきっかけになればと思い、セミナーで話しをさせていただきました。