M&A活用方法

課題 3

社内の経営資源を有効活用するため事業整理したい

Case3

コア事業に集中するためM&Aを活用

自社にとっては優先順位が低くても、他社では魅力的な事業であることも多い

現在は多角的に事業展開していても、今後それぞれの事業を取り巻く環境を考えると、必然的に事業に注力すべき優先順位ができてきます。
それは、市場分析がしっかりできている証拠でもあり、経営者として当然あるべきことでしょう。

ある地域密着型のスーパーマーケットの例をご紹介します。
そのスーパーマーケットは先代の社長であり創業者でもあった父親から引継ぎました。
現在では地元に20店舗あり、それ以外に飲食店を10店舗経営しています。
スーパーマーケットは地元でも人気があり、飲食店も地元ではかなり繁盛していました。
ですが現在の社長ももう60代となったため、専務取締役の息子に事業を承継させるつもりでいました。
事業承継を進めるにあたって会社の中長期計画を見直していくうちに、自店のスーパーマーケットを取り巻く環境は今後ますます競争が激化するため、地元特化型のスーパーとして本業を今まで以上に強化していかなくてはならないことが明確になりました。

そうなると、本業に経営資源を集中させる必要がありますが、ここで問題になったのが飲食業です。
この時点での飲食事業部の売上は6億円程度で、営業利益も3000万円程度出ていました。
飲食店は買い手が多い業界で、対象事業も充分利益が出ているため、当初考えていた譲渡金額の約1.5倍程度の金額で事業譲渡が成立しました。

買い手企業は飲食店50店を展開する企業でしたが、新業態開発があまり進んでおらず、既に成功しているブランドを買収した方が、スピーディーに、しかも高い確率で成功させられると考えていました。
売り手企業側は一部を借入金返済に充当し、その他は本業の出店資金などに充てるようにしました。

この例から分かるように、優先順位の低い事業であっても、他企業から見ると魅力的で成長戦略になりえる事業は売り手・買い手共が好結果へとつないでいくことができます。

優先順位が低い事業だからすぐに撤退するという結論を出すのではなく、その事業を売却することで経営資源を増やし、本業に注力していく成長戦略もあるのです。

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