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2018.4.10

じげんのM&A戦略

2018.4.10

じげんのM&A戦略について

山田健司
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株式会社じげん (ZIGExN Co., Ltd.)(以下「じげん」といいます。)は、年商約75億円、営業利益約22億円をあげる、マザーズ上場企業です。創業以来、増収増益を続けており、事業内容はライフメディアプラットフォーム事業と定義されており、主にライフイベント領域(求人・住まい・車など)を中心に運営するサービスを提供しています。例えば、転職サイトや住宅賃貸、中古車販売や買い取り、旅行サイト、ファッションサイトなどがあげられます。

じげんの成長の裏にはM&Aがあります。実はこれまで7社を買収してきており、リリースがされていないものを含めると全部で9社の買収を行ってきております。

リリースされている7社については以下になります。業種や金額にばらつきありますが、人材業界のシェアを伸ばすための戦略をとっており、その中で先ほどの記載した「ライフメディアプラットフォーム事業」を中心にすべく、買収を進めてきたといえます。

・2014年2月13日 インターキャピタル証券(証券)5798万円
・2014年7月17日 ブレイン・ラボ(人材)11億7100万円
・2014年9月26日 リジョブ(人材)19億8150万円
・2015年2月9日  エアロノーツ(コンテンツ)2億6000万円
・2015年2月23日 EST corporation(ヘルスケア)3億5900万円
・2016年4月19日 エリアビジネスマーケティング(不動産)3億
・2017年1月10日 三光アド(人材)31億1000万円

また、じげんがこれまでおこなってきたM&Aは大規模な投資をして一機に成長させていくというものではなく、確実に成長できる事業を買収し、自社を成長させてきたといえます。

M&Aの目的はあくまで自社とシナジー効果のある「事業の買収」であり、買収した企業の社長に自社の若い人材を登用するケースもあります。

これまで、じげんがM&Aにて採用した人数は200名を超えるといわれています。
M&A後には様々な施策を行なってきており、組織が変わるため色々な方がいらっしゃいます。

そこでじげんでは、
全社員と対話をして、
「今の組織においてどんなことを考えているのか」
「誰が活躍しているのか」
「何が課題だと思っているのか」
「なぜ現状はこのように事業をしてきたのか」というように、

細かくヒアリングをして、
現状把握をしたのちにPMI担当者が改革を進めていきます。
じげんにとって買収とはお金と会社の交換ではなく、経営オプションの等価交換だと考えています。

直近の事例では、東海地方において新聞折り込み求人広告の企画・制作・発行を手掛ける、株式会社三光アドを買収しました。株式会社三光アドは、折り込み発行部数は300万部で主要な展開地域における市場シェアは1位となっている会社です。リリースをみると、株式会社三光アドは、総資産は約12億円あり、ネットキャッシュは約10億円とキャッシュリッチな会社です。一方で、売上と利益の成長率は前年対比約120%となっています。しかし、買収金額は約30億円とされており、EBITDAが約6億円になるので、5年の投資回収と考えることができます。じげんは株式会社三光の今後の成長性を評価し、買収したということです。

このM&Aによりじげんはリアル媒体とインターネット媒体の統合により、ユーザー利便性やクライアントメディアへの送客力を向上することができるとしています。

上場以来好調な業績を残しているじげん。今後も、じげんがどの成長事業に注目し、M&Aを通じて成長していくのか、楽しみです。

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