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2019.1.9

RIZAPニュースでよく見たのれん代ってどのような意味?

2019.1.10

RIZAPニュースでよく見たのれん代ってどのような意味?

ikekitayuuki 池北裕紀 プロフィールを見る

のれん代とは

11月中旬に世間を大きく賑わせたRIZAPグループ。この社名が世間に広く浸透したのが、テレビCMであったのは間違いない。「結果にコミット」というインパクトのあるCMを背に破竹の勢いで成長した企業である。CMのインパクトからダイエットに功績がある企業と認識されている方も多いと思うが、実はアミューズメント事業の株式会社ワンダーコーポレーションや着物和装の堀田丸正株式会社・宅配弁当や外食店舗を運営する株式会社ご馳走屋惣兵衛など多数子会社をもつ多角的企業なのである。

短期間でこれほどの企業へ上り詰めた背景には、M&Aの積極活用にあった。
当時「本業とはシナジーのない買収をして大丈夫か。」との問いに対して、「きれいになりたいなどの欲求を満たすための商品・サービスを提供する『自己投資産業』の企業を対象にしており一貫性はある。」と反論した東洋経済の記事は印象的でよく覚えている。

近年のRIZAPグループのM&A方針は経営不振の企業にターゲットを絞り、グループ化していく戦略という印象があった。その目的としては「負のれん代の計上」であろう。一連のニュースの中で「のれん代」というワードが頻繁に出てきていたが、そもそも「のれん代」とはどのよう意味であろうか。のれん代とは、「買い手企業がM&Aの際に企業の買収で支払った金額(譲渡対価)と、買収先の純資産の差額」のことを指す。買収企業は、技術力・ブランド力・歴史伝統など目にみえないものも考慮して、純資産を上回る値段で買うことも多々ある。一方RIZAPグループのニュースで「負ののれん代」という言葉が多く紙面に踊っていた。「負ののれん代」とはどのような意味かというと、「買い手企業がM&Aの際に企業の買収で支払った金額(譲渡対価)が売り手企業(譲渡企業)の時価純資産額を下回る場合に発生する差額」をいう。RIZAPグループは「負ののれん代」を獲得するために、経営不振の企業にターゲットを絞り、M&Aを行っていたのである。経営不振の企業は値(譲渡対価)が付きづらく「負ののれん代」が発生しやすい。RIZAPグループが採用している国際会計基準では、時価純資産以下で買収した場合、「負ののれん代」として、一括して利益に計上できたこともあり、RIZAPグループの成長の軌跡は「負ののれん代」であったことが、露呈してしまったのである。これが世間に広く浸透した結果、現在もライザップ株価の浮上が見えない状態である。

このような問題が顕在化してしまうと、悪い部分のみに注目が集まり批判の対象になってしまうが、RIZAPグループによって救済された会社・従業員・取引先もいたことも忘れてはならない。

今後も厳しい経営状況が続くと思われるが、今後の飛躍に期待したい。

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