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2019.4.10

平成から令和へ~外食産業~

2019.4.19

平成から令和へ~外食産業~ その2 平成10年~平成19年

照井 久雄
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はじめに

いよいよ、4月30日に「平成」という時代が終了する。まさに、バブル絶頂期からスタートし、バブルがはじけ「失われた時代」といわれ経済成長が鈍化した時代。この時代の中で、「外食産業」はどのように、変化していったのか。外食産業が歩んだ「平成」を「株式上場」と「M&A」という切り口で1年ずつ振り返っていきたいと思う。
前回は、平成元年~平成9年を振り返っていった。この時代は、バブルの絶頂からバブル崩壊、そして景気低迷期への突入した時代。景気低迷期を迎えた平成10年代を外食産業は、どのように成長してきたのか・・・

平成10年~平成19年

平成10年 サイゼリヤが日本証券業協会に店頭登録、ワタミフードサービス東京証券取引所第二部に株式を上場。この年は、グローバルダイニングがゼストを恵比寿に出した年でもある。また、長野オリンピックが行われたのがこの年である。M&Aとしては、この年には大きなものがなかった。

平成11年 ゼンショーが東京証券取引所第二部へ上場、モスフードサービス、なか卯の株式を店頭登録、大庄が東京証券取引所第一部に指定、コロワイドが株式を店頭公開、マルシェ東京証券取引所・大阪証券取引所の第二部上場、グローバルダイニングが東京証券取引第二部上場、ハイデイ日髙が店頭登録。この年も大きなM&Aはなかった。コロワイドやグローバルダイニングなどこの年に上場した企業が平成10年代のの外食産業をけん引していくこととなる。また、この年は、1999年として1900年代最後の年である。またiモードのサービスが開始された年である。

平成12年 サイゼリヤが東京証券取引所一部に指定、ワタミフードサービスが東京証券取引所一部指定、コロワイドが東京証券取引所二部に指定、レインズインターナショナルが店頭登録、安楽亭が東京証券取引所第二部上場、吉野家が東京証券取引所第一部上場、M&Aでは、ゼンショーがスーパーマーケットを運営するカスミよりファミリーレストランココスジャパンを買収。
この年は、yahoo japanが日本株史上最高値を記録した年である。サイバーエージェントなどが上場した年である。流行語が「IT革命」流行語大賞を取るなどITという言葉が一般的に普及していった年である。

平成13年 日本マクドナルドがJADAQ上場、ゼンショーが東京証券取引所第一部指定、大戸屋がJASDAQに上場、平禄(現ジー・テイスト)がJASDAQに上場、タスコシステムがJASDAQに上場、ゼンショーがぎゅあんを買収。この年は、同時多発テロ起きた年である。また、BSE問題が発生したのもこの年である。

平成14年 コロワイドが東京証券取引所第一部に指定、あみやき亭が東京証券取引所・名古屋証券取引所第二部に上場、フジオフードシステムが大阪証券取引所ヘラクレスに上場、ゼンショーがヤマトフーヅの株式31.6%を取得、ゼンショー子会社のココスジャパンが ビックボーイジャパンを買収、ラーメンチェーンを展開するヒサモト商事を買収、モスフードサービスがなか卯の経営権をニチメンに譲渡、コロワイドが明治製菓リテイルを買収。この年は、日韓で開催されたサッカーワールドカップの年である。

平成15年 三光マーケティングフーズがJASDAQに上場、大庄が榮太郎と合併。この年はその他、大きなM&Aなどはなかった年である。この年に六本木ヒルズがオープン。

平成16年 三光マーケティングフーズが東京証券取引所第二部に上場、ハークスレイが東京証券取引所・大阪証券取引所第一部に上場、21LADY名古屋証券取引所セントレックス上場、ワイズテーブルが東京証券取引所マザーズに上場、マリンポリスJASDAQに上場、フライングガーデンJASDAQに上場、コロワイドがアムゼを買収、コロワイドが贔屓屋を買収。レインズインターナショナルが成城石井を買収、レインズインターナショナルがエーエムピーエムジャパンを買収。この年は、ライブドアの堀江氏が近鉄球団買収計画を発表した年である。
また、米国でBSEが発生。米国牛肉が輸入禁止になり吉野家が牛丼販売休止したのもこの時期である。

平成17年 一六堂が名古屋証券取引所セントレックスに上場、関門海が東京証券取引所マザーズに上場、チムニーがJASDAQに上場、京樽がJADAQ上場、ゼンショーがなか卯を買収、コロワイドががんこ炎を買収、すかいらーくが小僧寿し本部の株式取得、コロワイドががんこ炎を買収、コロワイドがにぎりの徳兵衛などをアトムから譲り受ける。ライブドアが日本放送買収などでニュースになったのがこの時代である。M&Aという言葉が一般的に知れ渡り連日ワイドショーなどでも取り上げられていた時代。それに合わせて、ヒルズ族などという言葉でにぎわせたのもこの年。

平成18年 WDIがJASDAQに上場、ジェイグループホールディングスが東京証券取引所マザーズに上場、JBイレブンが名古屋証券取引所セントレックスに上場、東京一番フーズが東京証券取引所マザーズに上場、トリドールが東京証券取引所マザーズに上場、ハブが大阪証券取引所ヘラクレスに上場、ゼットンが名古屋証券取引所セントレックスに上場、ダイナックが東京証券取引所第二部に上場、すかいらーくが小僧寿し本部をTOBで子会社化、すかいらーくがMBOを実施、ロイヤルがテンコーポレーションを子会社化、コロワイドがステーキの宮を買収、ゼンショーが米国内におけるココスレストランとキャローズレストランの運営企業を買収、アドバンテッジパートナーがレックスホールディングス(レインズインターナショナル)をMBO。この年は、ライブドアの堀江氏が証券取引法違反で逮捕された年である。これを契機に、M&Aののれんの償却のルールなどが変わった年でもある。

平成19年 アークランドサービスがJASDAQに上場、ダイヤモンドダイニングが大阪証券取引所 ヘラクレスに上場、銚子丸がJASDAQに上場、日本レストランシステムとドトールが経営統合。ゼンショーがユナイテッドベジーズの株式を取得、ゼンショーがサンデーサン(現ジョリーパスタ)を買収。この年は新潟中越沖地震が起きた年である。また、今年の漢字が「偽」であり、食品表示偽装などが問題になった年である。

まとめ 平成10年~平成19年

この時代は、IT革命やヒルズ族などともいわれたようにITベンチャー企業が新規上場していった時代である。この時代に生まれた企業、上場した企業の中には現在をけん引している企業が多々ある。例えばサイバーエージェントが上場したのもこの時代であるし、ZOZOが上場したのもこの時代である。インターネットが一般的に一気に普及していった時代でもある。外食産業においても、現代の外食産業をけん引している、ダイヤモンドダイニングやトリドール、レインズインターナショナル、アークランドサービスなどが上場したのもこの時代である。また、すかいらーくのMBOやレックスホールディングスのMBOなど大型のMBOなどが起きた時代でもあった。ライブドアなどの影響もありM&Aという言葉が一般的になったのもこの時代である。そのような中で、外食産業のM&Aでメインプレイヤーは、ゼンショーとコロワイドであったといえる。両社ともにM&Aを通じて成長スピードを高め外食産業をけん引していく存在となっていった。このようにまとめていくと、当たり前であるが過去は現代に続いているし、成長していく企業の歴史というのが少しわかる気がする。
次の10年はリーマンショックなどを迎えていくことになるが、その中で外食産業の新規上場やM&Aはどうなっていったのかは次回みていきたい。

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