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2019.4.10

平成から令和へ~外食産業~

2019.4.24

平成から令和へ~外食産業~ その3 平成20年~平成31年

照井 久雄
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はじめに

いよいよ、4月30日に「平成」という時代が終了する。まさに、バブル絶頂期からスタートし、バブルがはじけ「失われた時代」といわれ経済成長が鈍化した時代。この時代の中で、「外食産業」はどのように、変化していったのか。外食産業が歩んだ「平成」を「株式上場」と「M&A」という切り口で1年ずつ振り返っていきたいと思う。
前回までは、平成元年~平成19年を振り返っていった。バブルの崩壊から失われた時代・・・
その中でも、多くの外食企業が上場していた時代でもあった。IT革命が流行語になるなど、インターネットが家庭に普及していった時代であった。
そして、いよいよ平成20年~平成31年。この時代は、リーマンショックが起き大きく経済の失速を招き、その後東日本大震災など大きな災害にみまわれた時代。また「スマートフォン」「SNS」などの発展によって外食産業も大きく変化してきた時代ともいえる。さてこのような激動の時代に力強く生きてきた外食産業をみていきたい。

平成20年~平成31年

平成20年 物語コーポレーションがJASDAQに上場。ゼンショーが華屋与兵衛を買収。コロワイドが、番能水産から事業を譲り受け。ダイヤモンドダイニングがフードスコープから事業譲り受け。大庄が、寿司岩より築地寿司岩を譲り受け。この年は、北京オリンピックの年である。日本で「iphone3G」が発売された年である。なお、リーマンショックが起きた年はこの年である。

平成21年 この年も外食の新規上場は無かった。特にこの年はリーマンショックもあり新規上場が一気に減った時代である。ゼンショーがアートカフェのコーヒーショップ事業を譲り受け。レインズインターナショナルがファミリートにampmの株式譲渡。この年は、民主党政権が生まれた年である。

平成22年 物語コーポレーションが東京証券取引所第二部に上場、ヒューマックスがワンダーテーブルを子会社化。ゼンショーがなか卯を完全子会社化。ジーコミュニケーションが村さ来などを展開するフードイングルーヴを買収。この年は、南アフリカワールドカップで日本がベスト16までいった年である。また鳩山内閣が総辞職し菅内閣に変わった年である。

平成23年 イートアンドがJASDAQに上場、ゼンショーがリサ・パートナーズにシカゴピザの株式を譲渡、ダイヤモンドダイニングがBAGUSを買収、ダイヤモンドダイニングがハワイの日本食レストランを買収。この年は、東日本大震災が起きた年であった。

平成24年 チムニーが東京証券取引所第二部に再上場、エーピーカンパニーが東京証券取引所マザーズに上場、キーコーヒーがアマンドを買収、クリエイトレストランツホールディングスがワールドから飲食事業を買収、コロワイドがレックスホールディングスを買収、エムグラントがふらんす亭を事業譲り受け、ゼンショーがスーパーマルヤを買収。スカイツリーが竣工された年である。また、この年、第二次安倍内閣が発足した。

平成25年 ライドオンエクスプレスが東京証券取引所マザーズに上場、アスラポートが弘乳舎を買収、クリエイトレストランツがSFPダイニング(SFPホールディングス)を買収、クリエイトレストランツがイートウォークを買収、東京オリンピックの誘致に成功した年である。

平成26年 鳥貴族がJASDAQに上場、すかいらーくが東京証券取引所第一部に再上場、SFPダイニングが東京証券取引所第二部に上場、ヨシックスが東京証券取引所第二部に上場、クリエイトレストランツがつけめんTETSUを買収、ポラリス・キャピタルが江戸一を買収、コロワイドがカッパ・クリエイトを買収、STAP細胞の騒動があった年である。またマクドナルドの偽装事件が起きた年である。

平成27年 エスエルディーがJASDAQに上場、ゼネラルオイスターが東京証券取引所マザーズに上場、海帆が東京証券取引所マザーズに上場、バルニバービーが東京証券取引所マザーズに上場、クリエイトレストランツがKRフードサービスを買収、クリエイトレストランツがアーツシー・ジャパンを買収、ヴィアホールディングスがチタカ・インターナショナルから事業譲り受け、アークランドサービスがBAN FAMILYを買収、神明ホールディングスが元気寿司を買収。15年ぶりに日経平均が2万円を超した年である。東京オリンピックのエンブレムを白紙撤回した年でもあった

平成28年 串カツ田中が東京証券取引所マザーズに上場、コメダホールディングスが東京証券取引所第一部に上場、ヨシックスがJASDAQに上場、フジオフードサービスがどんを子会社化、コロワイドの子会社になったレインズインターナショナルが米国の牛角事業を買収、アイックスがやすけフーズを買収、コロワイドがフレッシュネスバーガー事業を買収、
ダイヤモンドダイニングがゼットンを買収、ウェンディーズ・ジャパンがファーストキッチンを買収、ジー・テイストが活性化本舗さぬきを買収、フジオフードがはらドーナッツを買収、この年は、アメリカの大統領にトランプが当選した年である。

平成29年 ユナイテッド&コレクティブが東京証券取引所マザーズに上場、力の源カンパニーが東京証券取引所マザーズに上場、この年のM&Aはこちらにまとめているのでこちらをクリック。この年の流行語がインスタ映えであった。

平成30年 ギフトが東京証券取引所マザーズに上場、この年のM&Aはこちらにまとめているのでこちらをクリック

平成31年 NATTY SWANKYが東京証券取引所マザーズに上場。平成最後の外食の上場企業は、NATTY SWANKYであった。SFPホールディングスがジョー・スマイルを買収、クリエイトレストランツが銀座木屋買収、あみやき亭がホルモン青木などを展開している杉江商事を買収。平成最後の外食M&Aは他に出てくるのか残り数日であるが見ていきたい。

まとめ

平成の30年間は、日本にとって激動の時代であった。バブル絶頂期からバブル崩壊を経て成長が鈍化。少子高齢化が進んでいく、そのような時代であった。ITが一気に普及し、スマフォやSNSなど30年前には考えられなかった時代に突入した。事業や商品のライフサイクルは過去よりも確実に早くなり数年すると世界が一気に変わっている時代に突入していった。このような時代の中、外食産業は、競争・協業を続けながらFCビジネスの発展やM&A・居ぬき物件の活用など様々な手段を使って成長・生き残りをかけた時代であったのだろうと思う。
これから令和の時代となる。より、店舗はチェーンから個店化へ進むであろうし、「外食×テクノロジー」という時代になるであろう。直近の課題は、人材採用難でありこれを解決する糸口とすると、「外国人の活用」と「テクノロジーを活用し生産性の向上」であろう。逆にいうとここを解決できれば、または解決支援が出来る企業が今後成長していくのではないかと思う。
平成から令和へとここでコラムを3週間書いてきたが、歴史は現代につながっているし、過去を紐解けば、しかるべき未来が見えるかもしれない。令和という時代が日本外食産業にとって更なるステージに迎える時代になってほしいと思う、微力ながらM&Aというステージで支援を続けていきたいと強く思う。

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